こんにちは。

りょう矯正歯科クリニック院長の阿部です。

一昨日の大雪で、皆様も大きく予定を狂わされたのではないでしょうか?

昨日、私はクリニックの雪掻きをしました。

おかげで今、全身筋肉痛です(-_-;)

今日、私と同じように筋肉痛になっている方は、多いことでしょう(笑)

また、冷え込みも益々厳しくなっておりますので、皆様、風邪などひかれぬようご自愛ください。

 

 

今回も、成長期の矯正治療について書かせて頂こうと思います。

第二回目は上顎前突(いわゆる出っ歯)についてです。

上顎前突とは、上の前歯が著しく前方に出ている状態を言います。

具体的には、下の前歯の先端と上の前歯の先端の前後的距離が6mmを超えて大きい場合を上顎前突と言います。

 

上顎前突を大きく二つに分けると、「歯性上顎前突」と「骨格性上顎前突」があります。

 

「歯性上顎前突」は、上下顎骨の位置(上顎と下顎の前後的位置関係)に異常はないが、前歯の傾きが悪く出っ歯になっている状態を言います。

適切な時期に治療を始めれば、比較的簡単に治りますが、長期間放置されると骨格性に移行することがあり、注意が必要です。

治療はスペースを利用し(必要があればスペースを作ってから)、前歯の部分矯正(セクショナルブラケット装置)で治療します。

 

「骨格性上顎前突」とは読んで字のごとく、上顎と下顎が骨格ごとズレている状態を言います。

程度によっては、口を閉じれないため慢性的な口呼吸を誘引したり、運動などで前歯を強くぶつける可能性が高まります。

当クリニックでは、上顎骨が前に出ているタイプにはヘッドギアを使用し、上顎骨の成長抑制を行います。

下顎が後退しているタイプには機能的矯正装置を使用し、下顎骨の前方成長を誘導します。

 

上顎前突の治療は、永久歯が生えそろってから治療する方法もありますが、出っ歯の度合いが大きくなるほど治療が難しくなってきます。

具体的には、抜歯が必要になる可能性が高まる、取り外し式の顎間ゴムをきちんと使わないと治せないなど、治療の選択肢が限られてきます。

 

成長期では、顎の成長を利用して比較的簡単な装置で骨格のズレを予防したり改善することができます。

 

お子様の上顎前突にお気づきになりましたら、どうぞ矯正相談にいらしてください。